仕事一覧
Projects
大分県福祉会 ブランディングプロジェクト
大分県内で保育園、児童養護施設、母子生活支援施設、障害者支援施設、障害児入所施設の6つを運営する社会福祉法人が、法人の特徴を見出し伝えることで、採用強化や福祉業界や事業についての理解につなげていくことを目的としたプロジェクト。全体の企画や進行は、大阪のデザイン事務所 UMA/design farmの原田さん、岸木さんとのチームで実施しました。およそ3年半で10以上のプロジェクトを行いました。各施設の職員が集まったブランディング委員会を立ち上げ、定期的なミーティングを実施。現状や課題を出し合いながら、必要なことを一緒に考えて、一つひとつをかたちにしていきました。次世代を担う若手職員同士の関わりをつくったり、「今の法人で、未来にどんなことをしたいだろう」と考える機会をつくったり、一人でも多くの職員が自ら考えて、行動できるようになることを目指しました。
Branding project for Oitakenfukushikai, the social welfare service corporation in Oita
Oitaken Fukushi Kai is a social welfare corporation that operates six facilities in Oita Prefecture: a nursery school, a children’s home, a maternal and child living support facility, a support facility for persons with disabilities, and a residential facility for children with disabilities.
Together with designers, I was in charge of developing and improving their brand identity. While conducting more than 10 projects in about three and a half years, the project also created relationships with young employees who will lead the next generation, and aimed to enable them to think about what they would like to do in the future with the current corporation, and subsequently to take action. A branding committee was set up with staff from each facility, and regular meetings were held. While discussing the current situation and issues, we worked together to think about what needed to be done and put them into shape one by one.
Deliverables : Corporate Philosophy, Concept, Recruitment Website, In-house Magazine, Workshops for Facility Renovation, Corporate Pamphlet, Corporate Website, Facilitation of 70th Anniversary Project planned and organized by staff, and Renewal of Annual Corporate Report, etc.
- Client:
- Oitakenfukushikai ,
- Art Direction + Design:
- UMA/design farm ,
- Editing + Project Facilitation:
- Mayumi Takeo ,
採用Webサイト
このブランディングで一番最初に取り組んだ制作物が、採用サイトです。採用サイトを作る前に、各施設の職員の方がどのような仕事をしているのか、どんな想いで働いているのかを知るため、デザイナーと一緒に全職員へのアンケートと各施設数名ずつ個別ヒアリングを行いました。職員同士の座談会やインタビューに力をいれ、それぞれの視点からみた特徴や魅力を、ことばやデザイン、写真によって可視化しています。職員インタビューは、毎年追加取材をしてバージョンアップしています。また、せっかく制作したWebサイトがきちんと採用を検討している方に届くように、Web広告なども随時相談いただきながら進めました。採用サイト制作では、Webのコンテンツ企画、編集、取材、執筆(一部はライターの方へ依頼)などを主に担当しています。
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
- Editing + Text:
- Mayumi Takeo ,
- Illustration:
- Yone ,
- Photo:
- Koichiro Fujimoto ,
- Text:
- Doronumako ,
社内報
法人全体で発信すべきことを委員会のメンバーと話し合っていると、「そもそも自分の施設のことや、他施設のことをあまりよく知らない」ということがわかりました。まずは自分たちのことをよく知ること、伝えることから始めてみようということで、職員が他施設へ取材に行ったり、職員一人ひとりの人柄がわかるコンテンツを盛り込んだ社内報(年4回発行)を始めました。取材も撮影もすべて社内報担当の職員のみなさんで行っています。私はファシリテーターという立場で、立ち上げ時の企画へのアドバイス、進行へのアドバイス、クオリティコントロールなどをしています。
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
- Editorial Direction + Project Facilitation:
- Mayumi Takeo ,
- Text:
- Oitakenfukushikai ,
法人パンフレット
採用活動の時、各施設を訪れた人や利用者、関係者に配布するための法人パンフレット。それまではパンフレットや施設案内は、各施設ごとに独自に作成していましたが、一つの法人がさまざまな施設を運営していることや相談事業などもあることなど、法人全体での取り組みが一目でわかるようにしました。
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
- Editing + Writing:
- Mayumi Takeo ,
- Illustration:
- Yone ,
- Photo:
- Koichiro Fujimoto ,
法人Webサイト
法人Webサイトのリニューアル。採用Webサイトよりも法人サイトを訪れる人は、福祉関係者や利用を検討されている方、相談をしたい方など用途や目的が多様になることが想定されるため、各施設や相談窓口の情報にトップページからアクセスしやすいようにしています。また、法人全体の考え方や取り組みがより伝わったり、考え方がみんなに浸透するにはどうしたらよいか、特徴の違う施設それぞれの情報が適切に伝えるにはどうしたらよいか、職員のみなさんと考えながらつくりました。また、Web制作の過程で、ロゴの策定や既存の理念の見直しなどもみんなと一緒に進めています。
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
- Editing + Writing:
- Mayumi Takeo ,
- Illustration:
- Yone ,
- Photo:
- Koichiro Fujimoto ,
70周年記念プロジェクトファシリテーション
2022年に70周年を迎えたことを記念して行われた事業。式典や行事の開催にとどめず「未来の大分県福祉会の姿をみんなで考える機会にしよう」と、70周年記念事業を担当する職員のみなさんが中心となって、ワークショップをしながら企画の検討を行いました。仕事への相互理解や将来的な連携の可能性の種まきとなっていくことを目的に、同年秋に、各施設で、職員(一部は外部の関係者も)が職員に自分の施設を案内したり、特徴を紹介する“オープンキャンパス”を実施。協働しているUMAさんのアドバイスもいただきながら、全体に統一感をもたせるために70周年のオリジナルグッズも作成しました。私は、職員のみなさんを主体に企画がまとまっていく段階でのファシリテーション、同時開催された記念式典でのトークイベントのゲストの選定、アポイント、報告書の作成アドバイスなどをしています。
- Project Facilitation:
- Mayumi Takeo ,
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
会報リニューアル
各施設のことや日々の様子を伝える各種Webサイトや社内報が整ったことにより、内容の重複や役割について問い直すことが増えた「会報」をリニューアルすることになりました。会報は法人の外部の方へ、取り組みを伝えるツールです。より内容を充実させ、それまでのタブロイド判、数ページの仕様から、A4判24ページに拡大。年1回、法人全体や各施設の状況を対外的に伝えることを主な目的として、法人全体のことがわかるデータや決算、各施設の方針などを盛り込んでいます。これも社内報と同様にメンバーと議論をしながら、職員のみなさんが主体となってつくりました。私は編集者・ファシリテーターという立場で、立ち上げ時の企画へのアドバイス、進行状況の確認、クオリティコントロールなどを担っています。
- Editorial Direction + Project Facilitation:
- Mayumi Takeo ,
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Design:
- Mariko Kishiki / UMA/design farm ,
- Photo:
- Koichiro Fujimoto ,
森の木 大規模施設改修プラン検討プロジェクト
法人の児童養護施設森の木が、施設の老朽化により大規模改修を検討しているタイミングに合わせて、実際にそこで暮らしている子どもたちや働いている職員のみなさんが、より自分たちの家として愛着をもてるよう、一緒に改修案を検討していきました。プランを可視化するために、建築家の方にも入っていただき、ワークショップや「みんなの家としてどんな場所にしたいか」というアンケートを実施。理想だけではなく、今の現場が抱える課題や、ショートステイ・レスパイト・退所児童支援・里親支援・フォスタリングといったこれからの児童養護施設に求められる機能も洗い出しながら、みんなが理想とする施設を考えていきました。最終的にまとまった案は、子どもたちへの報告会で発表。人気の場所を投票して盛り上がったり、建築家との交流を楽しむ子どもたちもいて、わいわいとした雰囲気が印象的でした。現時点ではプランは実現していないのですが、プロセスを通じて子どもたちの表情の変化や職員の方にも気づきがあったとお聞きしています。専門家だけで考えた理想やアウトプットではなく、そこで毎日を過ごす子どもたちや関係者が、当事者意識をもって一緒に考えていく機会の重要性を改めて実感した時間でした。
- Architecture:
- Yabashi Toru Architects ,
- Art Direction + Design:
- UMA/design farm ,
- Project Facilitation:
- Mayumi Takeo ,
森の木 新スペースの空間ディレクション
2017 年度実施。大分県福祉会とのご縁のきっかけとなったプロジェクト。依頼内容は、児童養護施設森の木の新しいスペースの空間ディレクション。フリーランスになる以前に所属していたNPO法人BEPPU PROJECTの事業の一環でこの事業を担当し、法人の要件整理、それに合わせた適切なデザイナーのマッチングや連絡調整、プロジェクトマネジメントを担当しました。
この場所に暮らす子どもたちは、家庭での体験や家族との関係から精神的に不安定なことも多く、この施設が一時的な拠り所となります。当初は、壁紙のデザイナーや作家を探しているという相談でしたが、より子どもたちの居心地の良さを追求するうちに、最終的には空間全体の提案に発展。短期間、かつコンパクトな予算でしたが、デザイナーや工事の担当者の方それぞれが最大限できることを考え、良い空間が完成しました。空間にさまざまな変化をつけることで、子どもたちが自分の時間を楽しんだり、気持ちの変化に合わせて過ごす場所を選んだりできるようになっています。
また、アートディレクターの発案で、ここで使用する家具の組み立てワークショップを、別府出身のプロダクトデザイナー・高橋孝治氏と実施。施設で暮らす子どもたちが自分の力で家具を組み立て、デザイナーの考えを聞き、日頃接しているものへの愛着を発見する体験をしてもらうことを目指しました。
- Art Direction + Design:
- Yuma Harada / UMA/design farm ,
- Agency:
- CREATIVE PLATFORM OITA / BEPPU PROJECT ,
- Photo:
- Koichiro Fujimoto ,